今だから明かせる「闇営業問題」「反社との闘い」の裏側 吉本前会長の大崎洋が語る
お笑い芸人のトップに君臨するダウンタウンの松本人志(59)と浜田雅功(60)。その育ての親が、半世紀ちかく携わってきた「吉本興業」を退社する日を迎えた。栄光と挫折を繰り返し、芸能の世界を生き抜いた“吉本のドン”による「最後の告白」である。
【レア写真】若き日のダウンタウンの松本と大崎氏 当時は「窓際社員」だったという
「俺、吉本辞めるわ」って、ダウンタウンの松本くんに言ったのは、今年の5月ごろでした。「BSよしもと」の収録前、二人きりになったので、5分くらい話しようかって声かけた。その後、相方の浜田くんにも直接電話をしました。
まぁ、俺は辞めるけど、今後の吉本を頼むと。直接二人にそうは言いませんでしたけど、40年来の付き合いだから分かってもらえたと思っています。なにせ彼らが高校出た頃から、もう朝晩ずっと毎日一緒でした。コントや漫才を延々と作っていたけど仕事がなく、ご飯もお金もない。俺も本社から嫌われていた窓際社員で経費も使えず、これから何しようかと三人で途方に暮れていた。そんな頃からの仲なんで……。
突如として吉本に別れを告げた大崎氏
〈そう語るのは、吉本興業ホールディングスの前会長・大崎洋氏(69)である。大阪府に生まれ関西大学を卒業後、1978年に吉本興業へ入社した大崎氏は、東京進出を果たした明石家さんま(68)や島田紳助(67)を裏方として支え、デビュー前のダウンタウンを見いだしたことでも知られる。
芸人たちの信頼を集めて実績を重ねた大崎氏は、2009年社長に抜てきされ、19年には会長に就任。その一方で、07年に経営権を巡って創業家(林家)との間で勃発した「お家騒動」や、4年前明らかになった「闇営業問題」などでは“渦中の人”としてその発言が賛否両論を巻き起こしてきた。
そんな自らの半生と人生哲学をつづった著書『居場所。』(サンマーク出版)が、今や7万部に迫る勢いで注目を集める中、今年5月には、4月の役員会で既に会長職を退任していたことを公表。6月29日の株主総会をもって取締役からも退き、46年勤めてきた吉本に別れを告げると宣言したのである。
今後は「大阪・関西万博催事検討会議」の共同座長として、2年後に開催される「大阪万博」に尽力するというが、吉本所属としてはこれが「最後のインタビュー」となる大崎氏に、改めて話を聞いた。〉
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