Netflix「サンクチュアリ」を相撲史の研究家はどう見ているか　えげつなさを魅力の本質として賛美する声に懸念

次は本物の大相撲を観てほしい

　もちろん、「サンクチュアリ」を契機として、大相撲に興味を持って頂けたならばこれは大変に喜ばしいことである。ことさら若年層にファンを増やすことは、大相撲の今後にとって非常に重要な意味を持つ。

　もし大相撲に少しでも興味を持ったならば、今度は是非本物の大相撲を観て頂きたい。実地に本場所や巡業に足を運んで頂くのが一番だろうが、テレビやネット配信でもその面白さは伝わるだろう。その他にもyoutubeなど、力士の稽古や生活風景を取り上げる媒体は多数存在する。先入観にさえ囚われなければ、また違った大相撲の魅力を感じることが出来るであろうし、あるいは新たに畏敬の念が生まれるのではなかろうか。

相沢亮（あいざわ・りょう）
相撲史研究家。好角家向けの趣味誌「大相撲文化」の編集及び発行人。

デイリー新潮編集部

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