「逮捕近し?」謎の深まる札幌・頭部切断事件 専門家が指摘する捜査の焦点「防犯カメラ」リレー捜査の“死角”
杳として行方の知れない「性別不明」の犯人はどこに消えたのか――。札幌市で起きた異様な殺人事件の捜査がいよいよ大詰めを迎えているという。捜査の現状と、今後のポイントを探った。
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北海道札幌市のホテルの一室で、頭部のない男性の遺体が発見されたのは7月2日。遺体は浴室内でうずくまった状態で見つかり、頭部とともに男性の服やスマホなどの所持品も部屋から消えていた。
4日に被害者(62)の身元が判明したことで、当初は「トラブルの有無や周辺の恨みを持つ者を辿っていけば犯人逮捕も近い」と囁かれたが、その後、捜査はどうなっているのか。
「すでに“捜査本部は容疑者の目星を付けている”との情報もありますが、そうだとして逮捕の手前で足踏みしている理由は不明です。被害者とホテルに一緒に入った人物について、いまだ道警からは性別に関する情報すら発表されておらず、報じる側も犯人が“男か女か”について曖昧な伝え方にとどまっています」(地元メディア関係者)
被害者は1日の午後10時50分頃、小柄な体型で女性の服装をした“同伴者”とホテルに入室。翌2日の午前2時過ぎ、部屋からフロントに“一人で先に出ます”と女性のような声で連絡があったという。その後、入室時とは服装を変えた同伴者がツバ広の帽子を目深にかぶったまま外に出たことが、ホテルの防犯カメラなどで確認されている。
しかしカメラの映像だけでは「性別の特定が困難」とされ、また成人男性の首をわずか3時間あまりで切断する荒業から、男性の可能性も排除されていないという。
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