世論調査で「自民と公明は連立を解消すべき」と答える自民党支持者が圧倒的に多いのはなぜか

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長年の違和感

 昨年7月、参院選の応援演説を行っていた安倍元首相が銃撃され死亡するという事件が起きた。殺人などの罪で起訴された山上徹也被告が統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の宗教2世だったこともあり、「自民党と宗教」の問題がクローズアップされた。

 この事件が世論調査に影響を与えているとの指摘もある。Twitterでも「自民党が統一教会と縁を切るのは当然だが、公明党とその支持母体である創価学会との関係も解消すべき」との意見は珍しくない。

「統一教会を巡る問題が、連立政権に対する批判の呼び水になったとは考えていません。そんな短期的なスパンの問題ではないからです。例えば、自民党と公明党は中国に対するスタンスでも齟齬が生じていました。自民党には中国政府に批判的な議員も少なくないですが、公明党は親中路線です。連立政権が長期化するにつれ、次第に両党の違いが鮮明になってきた。そこに東京の選挙区で選挙協力解消の問題が発生し、マスコミ各社が世論調査で質問。有権者がずっと抱いていた違和感が数字になって表れた。こんな流れだと考えています」(同・深谷氏)

奇貨居くべし

 自公連立は両党にとって“Win-Winの関係”だったことは間違いない。自民党の議員には創価学会の組織票が入り、公明党は与党の座を維持することができた。

「自自公連立政権を実現させた政治家の1人として、ここで公明党の批判をするつもりはありません。ただ、自民党の候補者は選挙の際に後援会名簿の一部を公明側に提出しますが、その逆はありません。学会票とは自動的に流れ込むものではなく、地道な選挙活動があってこその自公協力なのです。自民党の先輩方は特定の組織に頼らずとも選挙に勝ってきましたし、私もそうでした。世論調査の結果は『自民党の議員なら他党に頼らず、自力で選挙に勝ちなさい』という有権者からのメッセージでしょう。今、都連は国会議員に『これを奇貨として、自力で選挙に勝つ議員になりなさい』と発破をかけています。『正論だ』と支持してくれる有権者は多いのではないでしょうか」(同・深谷氏)

デイリー新潮編集部

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