市川團十郎の「2万円写真集計画」が詐欺で訴えられていた 「3500万円返せ」出資者が怒りの告発

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購入予定者にも未返金

 すると、女性社長は態度を一変。元本に配当金を足した5500万円を分割して払う、という内容で合意したのである。が、

「支払期日が経過しても入金されない。しかも何度督促しても、場当たり的に少額が支払われるだけ。入金できない理由を聞いても、“海老蔵の人気が思ったよりなくて、300部しか予約が入っていない”などと言い訳するばかりでした」

 男性に対する入金額は28万円に過ぎないという。

「私の出資金は本の制作費用ではなく、他の目的に使用されたのでしょう。完全に詐欺ですよ」

 ついに男性は今年3月、警視庁にこの女性社長を詐欺罪で刑事告訴するにいたったというわけだ。

「引き受けたのが悪いのか」

 しかも、問題はこれだけではない。写真集を予約した複数の人がSNSなどで“振り込んだ代金が未返還である”旨を訴え出ているのだ。そのうちの一人に聞くと、

「昨年12月に販売中止の連絡がメールで来て、当初は1カ月後に(返還する代金を)振り込むということでした。でも入金はなく、その後も何度か連絡を取っていますが、6月に入っても返金はないままです」

 女性社長は、

「弁護士間で協議中ですので詳細は差し控えさせていただきます」

 一方、團十郎の事務所は、

「謝れと言うのであれば、(出版企画を)引き受けたのが悪いのか」

 そう開き直りとも取れる発言をしたうえで、1千万円の話も一切していないと主張する。

 しかし、團十郎自らの宣伝によって、高額写真集の予約に踏み切ったファンもいただろう。このまま知らぬ存ぜぬを通せば、大名跡にも傷がつこう。

週刊新潮 2023年7月6日号掲載

ワイド特集「乱」より

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