アメリカとフランスを撃退した「朝鮮の攘夷主義者」が、「取り返しのつかない国難」を招いた理由
ペリーの黒船が来航したとき、日本はアメリカと戦うことなく日米和親条約を結んで開国した。一方、朝鮮王朝の大院君政権は、開国をねらうフランス軍やアメリカ軍に対して頑強に抵抗し、これを撃退することに成功する。
しかし「禍福は糾(あざな)える縄の如し」、朝鮮史の研究者で、フェリス女学院大学教授の新城道彦さんは、この大院君の「成功」が取り返しのつかない国難を招いたと指摘する。新城さんの新刊『朝鮮半島の歴史―政争と外患の六百年―』(新潮選書)から、一部を再編集してお届けする。...