流行「乗れるスーツケース」の危険性を専門家が指摘 転倒、衝突のリスク大もメーカーは〈補償しかねます〉
最近、SNSで、街中で「乗れるスーツケース」に乗る人物の動画が話題になっている。一見すると普通のスーツケースだが、またがって座り、ハンドルについたボタンを操作すると自動で進むことができるという。ブームの兆しを見せるこの乗り物の危険性を専門家が指摘する。
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公道は走れないはずだが…
渋谷のセンター街で撮影されたと見られる先の映像では、「乗れるスーツケース」にまたがった女性たちが夜の街をゆっくりと移動する。他にもSNS上には、新宿の歌舞伎町で撮影されたとみられる映像もある。真偽は不明だが、投稿者は乗っているのは外国人観光客だとしている。
さらに、今年4月には、KPOPアイドルBLACKPINKのメンバー・リサが乗れるスーツケースにまたがって空港に登場したことが話題になった。ファンに向かって手を振りながら、華麗に走行している。新たなブームになっていることは、間違いなさそうだ。
電動モーターが内蔵されており、自動で走行できるという「乗れるスーツケース」は、もちろん本来のスーツケースの用途の通り、荷物を入れて運ぶことも出来る。便利に見えるこの乗り物だが、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長で株式会社ディ・クリエイト代表の上西一美氏は、危険性を指摘する。
「道路交通法上、公道は走れないはずですから、映像に映っている方の乗り方は問題があります。そもそも転倒の危険性が高い乗り物のようなので、たとえ私有地であっても、興味本位で乗ってみて事故を起こす人が出るのではないかと心配です」
実際、「乗れるスーツケース」を販売するAirWheel社のクラウドファンディングサイトには、〈日本国内では本品の公道走行は禁止されております〉と記載がある。
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