ロシアはもはや近代国家ではない…プリゴジン反乱ではっきりしたプーチン政権の正体

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プーチンの“裏街道”人生

 だが、プーチン大統領は、外交で真正面から粘り尽くウクライナと話し合うことは選ばなかった。ワグネルに汚れ仕事を押し付け、最終的にはロシア軍を派遣してクリミア半島の実効支配を成功させた。

 そして次に、ウクライナ全土の掌握を狙い、2022年に“特別軍事作戦”を実施した。だが、ウクライナ軍の返り討ちに遭い、現在は反攻に押されているのはご存知の通りだ。

「KGBを目指した時点で、プーチン大統領は“世間の正道”を歩むことを止めました。スパイとして“人生の裏街道”を歩んできたのです。だからこそ、ウクライナで革命が発生すると、クリミア半島の実効支配といった乱暴で姑息な政策を採ったのです。しかし、ウクライナ侵攻で多大な損害を出し、いよいよプーチン政権も“終わりの始まり”が現実のものとなってきました」(同・佐瀨氏)

 読売新聞オンラインは6月29日、「プーチン氏は『ちょっとしたのけ者』…バイデン氏、ワグネル反乱で政権弱体化と認識」との記事を配信した。

 アメリカのジョー・バイデン大統領(80)がホワイトハウスで、記者団に「プーチン政権は弱体化したか?」と問われ、「もちろんだ」と即答。続けて「彼は明らかに(ウクライナでの)戦争で負け、国内での戦いにも負けている」と述べたのだ。

「プリゴジン氏の将来を予測するのは難しいですが、少なくとも『ベラルーシに到着した』という記事が配信された時点で、プーチン政権の弱体化の裏付けになります。KGB出身らしく数々の暗殺を指示してきたプーチン大統領の手は血で汚れています。昔の彼なら、プリゴジン氏の命をロシア国内で奪っていたでしょう。これほどの政変が起きても、ロシア国民は沈黙しています。ですが来年は大統領選です。さすがに国民から、反プーチンの声が上がるのか否か、世界中が注視しています」(同・佐瀨氏)

デイリー新潮編集部

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