閉経後も女性ホルモンを代替、前立腺がん予防など! 明らかになった大豆の「奇跡の健康効果」

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75%が輸入

 現在、日本人が消費する食用大豆の75%は輸入に頼っています。また、世界の大豆生産は量にして80%を米国、ブラジル、アルゼンチンの3カ国が占めています。そして、この3カ国が生産する大豆の3分の2を中国が輸入しています。

 来るべきタンパク質危機に向け、財力にものを言わせた国々が3カ国などからの輸入量をさらに増やしていけば、日本に大豆が回ってこなくなる危険性があります。

 そうした状況のなかで、豊かな大豆食文化をどうやって継承していくのか。このことを真剣に考える意味でも、私たちは改めて「大豆のすごさ」に思いを巡らせてみるべきではないでしょうか。

佐藤隆一郎(さとうりゅういちろう)
東京大学名誉教授。1956年生まれ。東京大学大学院農学系研究科修了。農学博士。食品生化学、脂質生化学を専門とし、食とアンチエイジング、食と生活習慣病などをテーマに研究を続けている。2019年に紫綬褒章を受章。『健康寿命をのばす食べ物の科学』、『食と健康』(共著)などの著書がある。

週刊新潮 2023年6月29日号掲載

特別読物「最新知見で『奇跡の健康効果』が明らかに やっぱり『大豆』がすごい!」より

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