ふたりの振る舞いからは“歪な夫婦像”が… 広末涼子・キャンドル氏“本当の関係”と今後を読み解く

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 世間を騒がし続けている“広末不倫”はどんな決着を見せるのか。男女問題を30年近く取材し『不倫の恋で苦しむ男たち』などの著作があるライターの亀山早苗氏が、夫婦像を読み解く。

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 なかなかおさまらない女優・広末涼子と鳥羽周作シェフの不倫騒動。最初は関係を認めなかったふたりが、それぞれに認めて謝罪コメントを発表、ふたりとも仕事に大きな支障が出ている。

 一方、妻に不倫された夫のキャンドル・ジュン氏は、広末に告げずに単独で記者会見を開き、一部の人たちを魅了した。ところがその後、ジュン氏にも元スタッフへの暴行が発覚、さらに不倫疑惑まで出てきて、上を下への大騒ぎとなっている。さらにこの件の端緒となった週刊文春のインタビューに鳥羽氏が応じた。

 もともと夫婦のことは夫婦にしかわからない。色恋沙汰だって当事者にしかわからないものがある。もしかしたら当事者でさえわからない「感情の高ぶり」や「制御できない情熱」があるのではないだろうか。

「穏やかな人柄に惹かれ」ジュン氏と結婚した広末

 それにしても広末涼子という女優、昨年、キネマ旬報助演女優賞を受賞するなど実力派として存在感を示している。もうじき43歳。脂がのりきっているといえよう。若いころに見せた不安定さはなくなっていると思いきや、今回の恋愛騒動。ラブレターまで公開されてしまったが、字がきれいだと斜め上の賞賛も浴びている。

 この騒動が起こる前から、広末は夫のジュン氏に離婚を申し出ていたという話がある。もしかしたらすでに結婚生活は破綻への道をたどっていたのかもしれない。

 ふたりが出会ったのは2010年3月。ジュン氏が主宰したハイチ大震災救済のチャリティイベントだった。意気投合したふたりは、10月には結婚と妊娠を発表した。広末は再婚だった。

 最初の結婚も似たような感じだった。2003年12月にモデルで、現在はデザイナーの岡沢高宏との結婚と妊娠を公表し、翌年4月には長男を出産している。ただ、このときの彼女は若くしてデビューし、「ヒロスエブーム」と言われるほどの人気を得て、かなり精神的に疲れていたようだ。のちにインタビューで「仕事を辞めたかった。できちゃった婚と言われたけど、そうでもなければ結婚さえできない」と述べている。だが出産から1年数ヶ月後に復帰すると、そこから出演しているCMがCMフェスティバルで受賞したり、出演した映画『おくりびと』が第32回モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞したりと順調に活躍の幅を広げていく。岡沢氏との結婚生活はおよそ4年で終止符を打つが、女優として大きく羽ばたいていこうとしていた。

 ただ、理由は明らかにしていないが、精神的にはそのころが「最悪だった」とも語っている。離婚から2年たって、ジュン氏と電撃的に出会い、またも妊娠を機に結婚したのだ。

 彼との結婚に際して、広末は「静かな安らぎを感じさせてくれる穏やかな人柄に惹かれました」「すごくつらかったときに今のダンナさんに出会いました。本当に神様からの贈り物じゃないかなと思った」と話している。

 平和を語り、夢を求めるジュン氏に彼女は「安定と安らぎ」を求めた。前夫との長男のこともジュン氏はかわいがっていたという。

 だがジュン氏が会見で言ったように、広末と結婚するにあたり、彼は前夫に「自分が立派な男に育てるから、二度と会ってくれるな」と言ったそう。実父に会わせないという判断に個人的には首をかしげた。そこから、モラハラの匂いをかぎとった女性たちも多い。

 結婚生活において、ジュン氏は「ヒモと言われてもしかたがない」と言っていたが、実際、彼の活動に際して妻の経済力は必要不可欠だったのではないだろうか。それがあるからこそ、彼は「いい人」で「平和を希求する活動家」でいられたのではないだろうか。もちろん、夫婦は助け合って生活しているのだから、その代わりに夫が家事育児を担っていたのなら問題はないが。ただ、ジュン氏も地方や海外での活動が多かったようではある。

 これを男女反対に考えたらどうだろう。夫の経済力に頼りつつ妻が好きに「事業」をやっている場合、周りは夫に感謝しろ、せめて家の中のことは主婦らしくちゃんとやれ、というプレッシャーを与えてくるはず。夫自身もそう言う可能性が高い。もし夫が浮気したら、「妻があんなふうに社会活動をしているからだ」と言われかねない。だが、現段階でジュン氏にそうした非難はない。

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