中止騒動で「水着撮影会」はどう変化? 取り締まり徹底の「稲毛海浜公園」イベントをルポ
6月8日、埼玉県の県営プールで予定されていた6つの水着撮影会が、管理する公園緑地協会の要請を受け中止と決定したことから、「グラビアは性の商品化なのか」などさまざまな議論がネット上で話題となり大きな波紋を呼んだ。6月25日、一連の騒動後、関東では初となる大型のプール撮影会が千葉・稲毛海浜公園プールで開催された。埼玉の水着撮影会の中止はいったいどんな影響を与えたのか。現地で取材した。【徳重龍徳】
【写真12枚】「今後も開催は続けて」 “厳戒態勢”のなか水着を披露したグラドルら
汗を流すランナーと何度かすれ違いながら、緑に囲まれた稲毛海浜公園を抜けると、プールが見えてくる。すぐ横にはサッカーコートがあるが、プール周辺は木々に囲まれ、中の様子はうかがえない。ゾーニングはしっかりできた施設に見えた。
このプールで25日、人気のグラビアアイドル、コスプレイヤー、レースクイーンなど70名以上が集結した大規模なプール撮影会「#いなプーフォトフェス」が開催された。炎天下の中、多くのカメラマンを集めたが、デイリー新潮でも報じた埼玉県での水着撮影会の中止の影響で、一時は開催が危ぶまれていた。
「#いなプーフォトフェス」の開催地は千葉県と県こそ違うものの、同じく公営プールを使った撮影会ということで、で、開催中止の可能性もあった。しかし6月13日、プール撮影会の開催について千葉市側と協議し「改めてレギュレーションの確認を行った上でこの度、開催続行とのご許可を頂きました」と主催者は発表。25日に当初の予定通り撮影会が開催されることとなった。
「未成年」「わいせつポーズ」の取り締まりを徹底
今回の撮影会開催にあたり、主催者側が気をつけたのがレギュレーションだ。出演者はすべて18歳以上。さらに埼玉県での撮影会で問題視された、わいせつなポーズ、わいせつな水着の着用がないように注意した。
「#いなプーフォトフェス」では、衣装面では露出度の高いマイクロビキニやTバック、さらに下乳が見える水着も禁止。ポージングに関しても開脚や四つん這いでお尻をカメラに向けるものなどが禁止され、これらは出演者に事前に通達されていた。この基準は、埼玉県営プールの撮影会開催に際し、会場側が提示したルールよりもさらに厳しいものだ。
撮影会の関係者は「衣装については気をつけたことに加え、出演者が移動する際にはガウンを着ることで水着が見えないようにしました。ポージングに関しては写真の切り抜き方もあります。たとえば体育座りをしようとして途中の写真を撮ると開脚したように見える場合もある。そのため参加者のSNSへの写真投稿は基本NGで、各事務所さんや出演者さんが確認してから掲載という形にしています」と話す。
そもそもどこからがわいせつなポージング、わいせつな衣装なのかは個々によって捉え方が違うため非常に線引きが難しい。
ただこの関係者は「価値観はそれぞれ違うので、モデルさん、カメラマンさんの中でも『これはOKだろう』というのはあると思います。ですが世の中的に騒がれているからこそ、ある程度のレギュレーションを設けて、それに沿ってやっていただくよう徹底しました」と水着撮影会自体がなくなる事態にならないよう厳格なルールを設けたという。
プール撮影会でのポージングに関しては、カメラマンから要求をする以外に女性タレント自身がサービス精神や注目を集める目的などで自ら率先してそうしたポーズを取るケースも少なくない。
「今回はとくに世間からの注目を鑑み、必要以上にモデルのみなさんにポージングや露出の面でご協力いただくことで、開催に漕ぎ着けました」(同)
[1/2ページ]