「普通の子やけえ…」「現実味がない」自衛隊銃乱射、容疑者の父と弟が明かした胸の内
“里親制度を使って子供を外に出している”
Aは施設を退所後、岐阜県羽島市の県立高校に進む。ただし、実家からは通わずに複数の里親の下を転々とする生活を送るようになった。実父の知人が語る。
「経済的な理由でしょうが、父親はかねてから“里親制度を使って子供を外に出している”と話していました」
里親の一人に連絡を取ると、
「大きな事件を起こしてショックですし、世間の皆さんには申し訳ない気持ちです。いろいろ、思うところはあるのですが……」
と言って話を打ち切った。
続けて高校時代の同級生が回想するには、
「彼は“2~3回、親が変わった”と話していました。親代わりの里親には“よくしてもらっている”と言い、うまくいっている様子でした。一方で実家との関係も悪くなかったみたいで、ちょくちょく実家にも帰っていましたよ」
高校時代の別の同級生も、
「家庭は複雑な様子でしたが、実の親との仲は基本的に良さそうでした」
そう話しながら、
「里親よりも、役所の人に対する不満をよく口にしていました。役所の人が定期的に面談に来るのですが、“今日は国の人が来るで、早よ帰らなあかん。面倒くせえ”と吐き捨てていた」
三つのアルバイト
里親には感謝しつつ、そうやって頼らざるを得ない己が身上へのいら立ちがあったのかもしれない。
とはいえ、里親の下での高校生活はそれなりに充実したものだったようだ。
「彼は放送部の所属で、お昼休みに校内放送を流していました。いろいろ話した後に音楽をかけるのですが、『ブルーハーツ』などのバンドの曲をよく流していました。3年生の時には部長として、部員をまとめる立場でもありました」(高校時代の友人)
続けてこんな話も。
「彼は高校を卒業するまでにアルバイトを三つしています。仕事内容は、一つ目はドラッグストアの倉庫での作業。二つ目はラーメン店のキッチンでの調理補助。三つ目は倉庫での洋服の箱詰めでした。どのバイトも続けたのは半年くらい。週3日程度のシフトに入っていたと思います」
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