「普通の子やけえ…」「現実味がない」自衛隊銃乱射、容疑者の父と弟が明かした胸の内

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「最後は家賃を支払わず…」

 Aはトラック運転手の父親と母親を両親に持つ。6人きょうだいの次男で、すでに成人している長女と長男に続く第3子にあたる。

 一家の原点は岐阜市内の岐阜市中央卸売市場に近い、今は取り壊されたアパートだ。

 当時の大家が振り返る。

「あの大家族の家ね。いつもおむつが窓際に干してあってね。家賃は3万円で安かったのに、最後は家賃を支払わず、家財道具もほったらかしにして、あいさつもなく出て行きましたよ」

 一家は困窮。両親はAを2歳上の兄とともに岐阜県瑞穂市の児童養護施設に預けた。Aは施設から幼稚園と小学校に通った。

 小学校の元同級生が言う。

「Aという名前の男の子は確かにいたと思います。でも、休みがちでした。3年生で転校しましたよ」

 兄とともに移った先こそ、現在も一家が居を構える同県安八(あんぱち)郡の貸家。子どもたちは再び、親元で過ごすようになったのだ。

「昔から一緒に遊ぶ間柄だったので悲しいです」

 そう語るのは、安八郡にある小~中学校時代の元同級生だ。Aは小学校ではコマ遊びなどをする「伝統遊びクラブ」、中学では「美術部」に所属したが、放課後はもっぱらゲームに時間を費やしていたといい、

「小学校では『妖怪ウォッチ』、中学では『スプラトゥーン』を一緒によくやりました。ひと月前もシューティングゲームの『フォートナイト』をオンラインで一緒にプレイしたばかり。なかなかの腕前です」(同)

喜怒哀楽がない感じ

 ゲーム好きで内向的な性格のAにはまた、子どもの頃からいったんキレると手に負えない面があった。

「不登校気味でしたが一度、中学校にスマホとイヤホンを持ち込んで、校則違反だと先生に怒られたことがあります。それに対してAは“なんで持ってきたらダメなんか”と逆ギレした。結局、先生に私物は没収され、親との三者面談を受けていました」

 また別の元同級生いわく、

「中学に入って接しにくい雰囲気になりました。髪が長くて、前髪が目にかかるようになって……。喜怒哀楽がない感じ。友達の間でも“大丈夫か”みたいな話になっていました」

 ほどなくほぼ不登校となり、ついに完全に姿を消すことに。

「彼は中2の頃に突然転校しました。なぜ、どこに転校したのか。先生からは特に何も説明されませんでした」(同)

 もっとも、教師には「転校理由」を生徒たちに公にできないワケがあった。さる捜査関係者が声をひそめて言う。

「Aは素行に問題があり、中学の後半を岐阜県関市の児童心理療育施設で過ごしています。その施設には地元の公立中学の分教室があり、彼はそこで授業を受けていた」

 児童心理療育施設とは耳慣れないが、関市健康福祉部子ども家庭課によると、

「家庭環境に問題があるなどの理由で、社会生活への適応が困難となった児童を入所させる施設です」

 そこで件の施設に直接尋ねたところ、

「なにもお答えできない」

 だが、さる元職員に聞くと「(彼とは)仲良しでした」と在籍の事実を認めた。

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