娘の友だちに“欲望をかきたてられて”2度目の不倫 42歳夫が「みんな僕が口説いたと思っている。それが悔しいんです」と話す理由

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家にも帰りづらく、いまはカプセルホテル暮らし

 自分は運が悪かったのだと大祐さんは主張する。だが好きな女性と事実婚し、さらに惚れ込んだ女性といきさつはともあれ、恋愛関係になれたのだ。運がよかったのではないだろうか。

「意地悪なこと言わないでくださいよ」と彼は泣きそうな表情になる。こういうところが女性にモテてしまうのだろうか。

「会社をクビになって、純子とも事実婚を解消されるかもしれない。それで放り出されたら、僕は本当に行き場がありません」

 彼が深刻に訴えれば訴えるほど、悲劇が喜劇に見えてくる。なんだかんだ言っても、気の強いしっかり者の女性たちに甘えているだけではないか。

「みんなそう言うんです……。でも純子もほとんど口をきいてくれないし、家にも帰りづらいので僕はこのところ事務所に泊まったり、近くのカプセルホテルに泊まったりしているんですよ」

 想像するよりずっと悲惨な状況なんだと彼は主張する。彼がそうすればするほど、やはりどこかに滑稽さが漂うのは、彼の持って生まれた愛嬌のせいなのだろうか。この愛嬌があれば、女性たちから最終的にひどい捨てられ方はしないだろう。そして彼自身が、そのことを心のどこかでわかっているのではないか。そんな気がしてならなかった。

前編【広末涼子を「他人事とは思えない」という42歳夫の告白 片思いの同級生と再会、初めて自分について気付いたこと】からの続き

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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