広末涼子を「他人事とは思えない」という42歳夫の告白 片思いの同級生と再会、初めて自分について気付いたこと

  • ブックマーク

「自分がこれほど“強かった”とは…」

 そこからふたりはときどき会うようになった。会えば会うほど好きになるが、彼は告白などできなかった。自分にも大事な仕事と家族がいる。天秤にかけるつもりはなかったが、そのころはまだ理性が勝っていた。

「同窓会から半年くらいたったころかなあ、純子が『私、大ちゃんのこと好きだったんだよ』と言い出したんです。酔ってるだろ、いや酔ってない、本当よというやりとりがあって、僕の中で何かが弾けてしまった。仕事のことも家族のことも頭から消えた瞬間があったんです。その瞬間に彼女をホテルに誘い込んだ」

 大祐さんも妻の怜子さんと親しくなる前には、何人かの女性とつきあったことはある。だが、純子さんはいまだかつて見たことのないような乱れ方をした。大祐さん自身、信じられないような快感を覚えた。

「事後、純子に『オレたち、やばくない?』と言ったら『私もそう思った』って。離れられなくなると感じました。やめるなら今よと純子は言ったし、僕もそう思ったけど、数日離れていると会いたくなる。会うたびしたくなって、自分がこれほど性欲が強かったのかと不思議に思うほどでした。僕自身は淡白なタイプだと思っていたから」

 疲れると、過去のことや今のことをぽつりぽつりと話した。今度は話が止まらなくなる。一緒にいることが心地よくて、相手の声が体に染みこんでくる気がしたと大祐さんは言う。

あっけなく妻にバレてしまい

 それほどまでに溺れていたら、妻が気づかないわけがない。

「1年ほどでバレました。3人で話し合ったんですが、怜子も純子も気が強いから殴り合いになりかけて大変だった。『あなたはどうしたいの』とふたりに言われて、純子と一緒にいたいと言いました」

 怜子さんはわかったと言ったが、法外な慰謝料を請求してきた。会社の仲間にも相談して、妥当な線で折り合ってもらい、代わりに自宅のローンは大祐さんが払い続けることで話はおさまった。もちろん養育費はきちんと支払うかわりに、子どもにはいつでも会えるという条件をのんでもらった。

「怜子とは仕事仲間になりました。子どもと一緒に会うこともあったし、純子も入って4人で食事をしたこともあります。怜子と純子は基本的に似ているのかもしれません。怜子はひとりで暮らしていた 母親を呼び寄せて生活していました。シングルマザーも悪くないわと怜子が言い、純子が『そうでしょ』と言っているのを見てわけがわからないと思ったこともあります 」

後編【娘の友だちに“欲望をかきたてられて”2度目の不倫 42歳夫が「みんな僕が口説いたと思っている。それが悔しいんです」と話す理由】へつづく

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。