巨人・原監督意味シン発言「6月に整う」の真意を探る 関係者はウォーカーに注目

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巨人で一番、ノセてはいけない人

「原監督は今季初登板となる井上温大(22)を再開されるペナントレースの一番手に先発起用しました。秋広の3番起用もそうですが、若手を大胆に使い始め、チームの雰囲気も変わりつつあります」(ベテラン記者)

「変わった」と言えば、こんな話も聞かれた。

「埼玉西武との3連戦で、原監督は2試合続けてスクイズのサインを出しています。巨人の総本塁打数は『77』。12球団トップです。勝負どころでは主力バッターにもバントをさせてきましたが、それは走者を進めて次の打者で勝負しようという作戦でした。スクイズが勝敗の分かれ目になるなんて今までなかったこと」(前出・同)

 6月14日、スクイズを決めたのは、先発投手の戸郷翔征(23)だった。いくらバッティングの良いピッチャーでも適時打を期待するのはギャンブルみたいなもの。しかし、スンナリ決まったということは、西武サイドは「巨人は小技は仕掛けてこない」と判断していたからだろう。その前日も5番・大城卓三(30)がスクイズを決めている。

「キャンプ中のアーリーワークの成果ですよ。早朝7時からガンガンにバットを振り回していましたが、アーリーワークのラストメニューは『バント練習』だったんです。10種類の試合場面が想定されていて、どの方向に打球を転がせばいいのかを考えさせながら、バントをさせられていました。10種類全てを連続して成功するまで終わらせない、失敗したら、最初からやり直しでした」(前出・関係者)

 つらいアーリーワークの効果がバント成功率のアップとは気の毒な話ではあるが、「スクイズ=1点」と考えた場合、やはり、今回のパナマ左腕の加入がリンクしてくる。原監督は僅差を継投策で逃げ切れると考え始めたのだろう。一時は「魔の8回」と揶揄されるほど試合終盤で失点を重ねていたが、トレードで途中補強した鈴木康平(29)、中川皓太(29)の復帰などで陣容は整いつつある。

 ペナントレース再開前、ライバル球団の関係者がこんなことを話していた。

「トレード、スクイズ、外国人選手の補強、若手の抜てき。原監督はノリノリですね。巨人でいちばんノセてはいけない人をノセてしまったのかも」

「6月に整う」発言は、岡田阪神追撃の狼煙でもあったようだ。

デイリー新潮編集部

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