右利きのナダルはなぜラケットを左で持つ? 「ウィンブルドン史上最高のゲーム」の舞台裏(小林信也)

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“土の王者”とも呼ばれるラファエル・ナダルはクレーコートで圧倒的な強さを誇る。パリのローラン・ギャロスで行われる全仏オープンでは2005年に初出場初優勝。以来18年間に14回優勝。うち4回は1セットも落とさなかった。現在まで、35連勝を含む歴代最多の112勝。

 ナダルが土を得意とするのは、クレーコートの多いスペインで育ったことが当然関係している。他のサーフェスに比べて球足が遅く、高く弾む。自ずとベースラインに下がって打ち合うプレーが主体になるが、ナダルはこれを守備的にしなかった。...

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