魔の9回、疲労困憊、配置換えの連続… 難題を抱えている岡田阪神は首位を守れるのか

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「魔の金曜日」

 勝利まであとアウト一つ。そして2ストライクまで追い込み「あと1球」の大歓声が響き渡る中、岩崎優(32)が救援に失敗し、逆転負けを喫した17日のソフトバンク戦の試合後、岡田監督は何度も首を傾げながらこう言った。

「おーん、なあ、今日も連投になったから。今日までやったから。明日は投げさせんって思ってたけど。最後一日、頑張れって言うたんやけど…」

 何が「今日まで」だったかというと、岩崎はこの日が3連投だったのだ。「4連投はないから今日までは頑張ってくれ!」と祈るような思いで9回のマウンドを任せたのだが、それは「ほかにピッチャーがいなかった」とも言っていたわけだ。

「守護神・湯浅京己(23)が救援失敗を重ね、二軍に降格していました。6月3日の千葉ロッテ戦、8日の東北楽天戦、15日のオリックス戦と3度も抑えに失敗したからです」(ベテラン記者)

 3連続で救援に失敗した翌16日、湯浅は一軍登録を抹消された。この時点で交流戦はまだ3試合を残していた。岡田監督はクローザーの経験があるベテランを頼ったが、ダメだった。岩崎の「あと一球」――2アウト2ストライクからの逆転は、かなりダメージが大きかったのか、翌18日は加治屋蓮(31)、及川雅貴(22)、浜地真澄(25)、K・ケラー(30)のリリーフ陣が釣瓶打ちにされ2イニング9失点と、“草野球状態”となってしまった。

 その影響だろう。9回の土壇場で試合をひっくり返される状況から「魔の9回」と揶揄されるようになった。

「ブラックフライデーなんてジョークもあります。5月26日以降、毎週金曜日の先発投手が異なるんです。桐敷拓馬(24)、富田蓮(21)、ビーズリー(27)…。ちなみに、3月31日金曜日の開幕投手は青柳晃洋(29)でした」(前出・同)

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