激増する「国際ロマンス詐欺」の犯人は“ナイジェリア”にいた! 現地で直撃した詐欺犯の告白「これはサービス業なんだ」

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定番の手口は相手の「家族への配慮」

――“国際”ロマンス詐欺という呼び名通り、被害者は外国人と英語でのやり取りを続けるなかで泥沼にハマっていきます。相手が日本人であれば、特殊詐欺や結婚詐欺のように騙されるのも理解できなくはないのですが、なぜ見ず知らずの外国人に思いを寄せ、大金を支払ってしまうのか。詐欺師からSNSで連絡を受けた被害者たちが、恋愛感情を抱くまでの流れにおいて何か共通する点はありましたか。

 大きな共通点として挙げられるのは、詐欺師が“家族を気遣うメッセージ”を頻繁に送ってくることです。被害者たちの多くは、これでやられてしまう。たとえば高齢の母親と暮らしている方には、お母さんを気遣うメッセージを送ってきます。さらに、母親の世話をするあなたは本当に優しく、人間として素晴らしい、と。同じように、子どものいる母親に対しては、子どもの状況を逐一確認し、写真を添付すると「とっても可愛いねえ!」と褒めるメッセージまで送ってくる。

 ロマンス詐欺師のなかでは「家族への配慮」というのが定番の手口。そうしたメッセージをもらうことで「自分だけじゃなくて、息子や母親のことも配慮してくれてるんだ」と感動して思いを募らせていく。要するに「自分が心配してる母親」のことを心配されるわけです。マッチングサイトでは、母親と同居していたり、バツイチで子どもがいたりすると、それだけで相手から敬遠されてしまうことも珍しくありません。にもかかわらず、詐欺師たちはそうした現実を親切に受け止めて、言葉を尽くして励ましてくれる。恋に落ちても仕方がない面はあると思います。

 また、詐欺師のメッセージがポエムっぽいところも共通していますね。「100万回の笑顔を贈りたい」とか「あなたは太陽みたいに美しい」といった、日本人であれば決して送らないようなメッセージも多い。被害者たちはこれを、外国人ならではの口説き文句や、ストレートな愛情表現と捉えているように感じました。

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