広末涼子、永山絢斗の不祥事で芸能事務所は「違約金保険を作ってほしい」 過去最高の金額を請求された俳優は?

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宣伝スケジュールが狂ってしまった「東リベ」

 CMはなかったものの、永山容疑者も違約金を請求される可能性がある。6月30日公開の「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-」に出演しているからだ。19日に予定通りの公開が発表されたものの、宣伝スケジュールは狂ってしまった。

 永山容疑者の出演部分をカットしてしまえば済んだ話であるものの、永山容疑者は前編の「-運命-」から出演し、生憎と極めて重要な役柄を演じている。物語の主な舞台となる暴走族「東京卍會」の旗揚げメンバーで、現在は敵対組織「芭流覇羅(バルハラ)」に所属する場地圭介役である。カットしたら映画が成立しない。

 一方、製作委員会は上映を求めるファンの声と莫大な損害を考慮し、公開を決めたのだろうが、批判の声も上がるのは間違いない。前編の「-運命-」を映画館で見たが、観客の多くは中高生。登場人物が10代という設定だから、そうなる。作品に罪はないものの、永山容疑者がスクリーンに登場すると、大麻は簡単に許されるという誤ったメッセージが暗に伝わってしまう恐れがある。

 永山容疑者は罪深い。何らかの金銭的ペナルティが科されるはずだが、予定通りの公開が決まったので、高額にはならないだろう。

 ちなみに芸能界で最多の違約金を請求されたのは、2019年に麻薬取締法違反で逮捕されたピエール瀧(56)=同年に懲役1年6月、執行猶予3年の判決が確定=である。その金額は約30億円と言われた。

 CM契約が4社あったうえ、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」がかなりの部分で撮り直しとなったからだった。さらにディズニーアニメ「アナと雪の女王」の日本語吹き替え版でのオラフ役を担当していたが、これも交代となり、出演していたゲームの販売が出来なくなったためだ。

 ピエールの逮捕当時の事務所は大手だったので、違約金を立て替えることも可能だったが、どの芸能プロもそうとは限らない。だから違約金保険を望む声が浮上する。

 ただし、本来は違約金を支払う羽目になるタレントが現れないのが理想だ。どうして芸能界は不祥事が絶えないのか。

「売れてくると、浮かれる人間もいる。また、タレントのカネや知名度を利用しようとする輩が必ず寄ってくる。悪い遊びにも誘う。大半のタレントは相手にしないが、乗せられてしまう人間もいる」(前出・芸能プロ代表)

 マネージメントする側は気苦労が絶えないようだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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