広末涼子、永山絢斗の不祥事で芸能事務所は「違約金保険を作ってほしい」 過去最高の金額を請求された俳優は?
広末涼子(42)の不倫、永山絢斗容疑者(34)の大麻取締法違反の疑いでの逮捕とタレントによる不祥事が相次いだことにより、あらためて芸能プロダクションの間から「違約金保険」を求める声が上がっている。中小芸能プロだと違約金の立て替え払いが出来なくなり、潰れてしまう恐れもあるからだ。
違約金によって破綻する芸能プロも出る?
広末と永山容疑者には「仕事を失う」というペナルティが科される。さらには違約金という経済的制裁も待っている。
違約金の大半は個人では払いきれない額に達するが、払わないわけにはいかない。このため、ほとんどのケースで所属芸能プロが立て替える。
だが、どの芸能プロも簡単に立て替えられるわけではない。違約金の額と会社規模によっては経営が土台から揺らいでしまう。
このため、薬物に手を出すタレントの逮捕が相次いだ5年ほど前から、「違約金保険をつくってほしい」という切実な声が、芸能プロ内から上がり始めた。広末と永山容疑者の不祥事を受け、その声はより高まりつつある。
にわかには信じがたい話かも知れない。薬物検査の時もそうだった。現在は芸能プロによる所属タレントの薬物検査は珍しくないが、2000年代半ばまでは誰も実現するとは思わなかった。もっとも、一部の大手芸能プロが2009年から検査に踏み切ると、ほかの芸能プロも追従した。
違約金保険も薬物検査も根元的な目的は一緒。芸能プロの経営危機リスクの回避である。不祥事を起こす1人のタレントのために、ほかのタレントや従業員を苦境に立たせるわけにはいかない、という考え方だ。
「どこの芸能プロも素行が悪いタレントには注意を与え、それでも態度があらたまらなかったら、契約を解除する。しかし、素行に問題は見当たらなかったのに、薬物検査でクロになるタレントもいる。薬物の使用は周囲から見ているだけでは分からない」(芸能プロ幹部)
薬物検査はもちろん本人が同意した上で行われる。覚せい剤、コカイン系麻薬、大麻などについての使用が調べられる。陽性だったら、契約解除だ。永山容疑者の所属芸能プロは検査を行っていなかったのだろう。
次に違約金とは何か。まずCMの場合を説明したい。大物女優を育てたことのある芸能プロ代表によると、「スポンサー側との契約締結時に『反社会的行為、反道徳的行為は行わない』などと書かれた書面にサインする」という。
「その書面には『クスリはダメ』とか『不倫はいけない』とか、具体的なことは書かれていないが、どちらも反社会的行為、反道徳的行為と判断される。タレント側は契約不履行と見なされ、一方でスポンサー側には損害賠償を請求する権利が生じる。これが違約金」(芸能プロ代表)
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