ウクライナが望むプーチン暗殺は現実的に可能なのか 専門家が「それほど難しくない」という具体的攻撃法

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リビアの前例

「もし本気でアメリカがモスクワ空爆を決断した場合、戦闘機ではなく巡航ミサイル『トマホーク』を使うはずです。実際に前例があります。2011年、アメリカやイギリス、フランスなどによる多国籍軍は、リビアにトマホークや精密誘導爆弾で空爆しました」(同・軍事ジャーナリスト)

 2011年にリビアで内戦が発生し、国連安全保障理事会は空爆を承認。アメリカ、イギリス、フランスなどの多国籍軍は、リビアに向けてトマホークを発射したのだ。

「防空・通信施設のほか、当時、最高指導者だったムアマル・カダフィ大佐(1942~2011)の邸宅も目標になりました。おまけに、側近のいるテントは狙い、カダフィ大佐のテントは狙わなかったのです。要するに、大佐を脅し、『命だけは助けてやる』という戦略だったわけですが、トマホークはそれほどの精度でピンポイント爆撃が可能なのです」

 たとえレーダーで見つけても、トマホークは低空を回避しながら飛行するため、迎撃は難しいという。

「数百発単位の飽和攻撃をモスクワ周辺とクレムリンに行えば、プーチン大統領の息の根を止めることはそれほど難しくはないはずです。これは机上の空論ではなく、アメリカは有力なオプションの一つとして、トマホークによる空爆作戦が実行可能かを常に検討していると思われます。もちろん核報復のリスクがあるので、現時点では実際に発射されることはないにせよ、プーチン大統領を暗殺するにはトマホークの使用がベストというのは間違いありません」(同・軍事ジャーナリスト)

註:【モスクワ無人機攻撃】国内に走る緊張“プーチン氏”公邸も標的か◆日曜スクープ◆(テレ朝news:6月4日)

デイリー新潮編集部

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