10代で香港に飛び出し、働きながら旅行… 斎藤工が『深夜特急』に導かれて香港で見つけたものとは?  沢木耕太郎×斎藤工

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「マイノリティであると見せたいマジョリティー」

沢木 僕はハワイが一番好きだと言ってよくバカにされるんだけど、斎藤さんもハワイはあまり好きじゃない?

斎藤 日本人って、ハワイ大好きな「ハワイ信者」が多いじゃないですか。だから、傍流を行きたい僕としてはマイノリティー側にいたい気がするんですけど、実際の僕は「マイノリティーであると見せたいマジョリティー」だったりして……。

沢木 ハッハッハッ。

斎藤 ハワイの文化に触れる度にどんどん好きになっていて、いまは住みたいくらいです。

沢木 住めたら最高だね。斎藤さんはお酒飲めるんだっけ?

斎藤 弱いんですけど、飲めます。

沢木 じゃあ、話の続きはハワイで一杯飲みながら。

斎藤 工(さいとうたくみ)
俳優。1981年生まれ。モデルとして活動後、2001年に映画「時の香り~リメンバー・ミー~」で俳優デビューし、12年にはショートムービー「サクライロ」で監督デビュー。俳優としては16年に「団地」で高崎映画祭最優秀助演男優賞、監督としては17年に「blank13」で上海国際映画祭アジア新人部門の最優秀監督賞などを受賞。

沢木耕太郎(さわきこうたろう)
作家。1947年生まれ。横浜国立大学卒業後、ほどなくルポライターとして活動をはじめ、『敗れざる者たち』等を出版し注目を集める。79年に『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、『深夜特急』ではJTB紀行文学賞、昨年10月に出版した9年ぶりの長編ノンフィクション『天路の旅人』で読売文学賞の随筆・紀行賞を受賞。

週刊新潮 2023年4月20日号掲載

「作家 沢木耕太郎✕俳優 斎藤 工 『深夜特急』対談」より

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