三浦瑠麗氏に勝訴した「テレ朝・社員弁護士」が法廷闘争記を出版 「不倫された側が足掻く姿を正直に書きました」

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印税は全て犯罪被害者支援団体に寄付

 本書では、三浦氏が主張した膨大な量の主張書面や陳述書、控訴審で三浦氏側に立って擁護した憲法学者の木村草太氏が書いた意見書の内容も掲載。それらを西脇さんがことごとく論破し、勝利に導いていく経緯が詳細に再現されている。弁護士は裁判について記録として残そうと思っても、依頼者との守秘義務があるのでなかなか難しいが、「その点、私は自分で自分を弁護したので、気兼ねなく書けました」(西脇さん)。

 西脇さんは本書の出版で得た印税はすべて犯罪被害者の遺児支援を行う公益財団法人に寄付すると宣言している。

「この本は自分のみっともないところをさらけ出した1345日間の記録です。そんな自分の人生の一部をお金に変えて売ってしまったら、惨めな思いしか残らないと思ったのです。私はテレ朝法務部の仕事と並行して、これまで公益活動として国選弁護人としても活動して参りました。そこで目の当たりにしてきたのは、救われない犯罪被害者や遺族の存在です。こんな自分がお金をいただくくらいだったら、少しでも犯罪被害者の方々のお役に立てていだだく方が正しいだろう思って、寄付させていただくことにしました」

 一介のサラリーマンが巨大な影響力を持つコメンテーターに戦いを挑み、勝利を掴み取るまでのサクセスストーリーをテンポよく描いた一冊である。西脇さんは「不倫された側の立場の人だけでなく、社会の中で不条理な仕打ちを受けながらも耐え忍んでいる人たちにぜひ読んで欲しい」と語っている。

デイリー新潮編集部

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