令和の連ドラ女王は誰か 2位の上白石萌音と比嘉愛未をおさえ、1位になった朝ドラ女優

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F1層に“ハマる”貴重な主演女優、上白石萌音

 2位には5本で並んだのは、比嘉愛未と上白石萌音だ。

〇比嘉愛未

 主演はフジ「推しの王子様」(2021年)とNHK「作りたい女と食べたい女」(2022年)の2本、ヒロイン役はテレ朝「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」(2023年)など3本ある。

「推しの王子様」は深田恭子が主演予定だったが、適応障害のため降板。その代役として比嘉が抜擢され、フジ系の連ドラ初主演作となった。“逆マイ・フェア・レディ”的な恋愛コメディで、恋に仕事に奮闘する主人公の女性社長役を好演。コメディエンヌとしての資質の高さを改めて見せつけた1作である。

 いつも連ドラでは3、4番手でキャスティングされ、脇を固める貴重な女優として重宝されているが、ここぞの主演でしっかりと輝きを放った点は見逃せないだろう。

〇上白石萌音

 大反響を呼んだ朝ドラ「カムカムエヴリバディ」(2021年下期)の第1部・岡山編で主人公を演じたほか、TBSの2作品「恋はつづくよどこまでも」(2020年)と「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(2021年)でも主演。ヒロイン役ではテレ東の北大路欣也主演の刑事ドラマシリーズ「記憶捜査〜新宿東署事件ファイル〜」のシーズン2と3(2020年・2022年)がある。

 注目は主演作3本がすべて高評価を受けている点だ。「カムカムエヴリバディ」は言うまでもないが、TBSの2作品も高視聴率をマーク。さらに動画配信サービスでは見逃し配信の再生回数が前者は1841万回、後者も1865万回を記録している。

 両作とも20〜30代半ばの女性「F1層」をターゲットにしたラブコメディだった。この層に“ハマる”主演女優は貴重な存在といえる。彼女は現在25歳という若さだからなおさらで、今後もさらなる活躍が期待できよう。

“朝ドラ経験者”の活躍は今後も続くか

 いよいよ1位。6本で単独トップとなったのは波瑠だった。

〇波瑠

 NHK「路(ルウ)〜台湾エクスプレス〜」(2020年、初回放送時は全3回)、テレ朝「未解決の女 警視庁文書捜査官 season2」(2020年)、日テレ「#リモラブ~普通の恋は邪道~」(2020年)、フジ「Night Doctor」(2021年)、フジ「魔法のリノベ」(関西テレビ制作・2022年)、そして現在放送中のフジ「わたしのお嫁くん」(水曜午後10時)の計6本。プライムライム外にも午後11時15分スタートのテレ朝「愛しい嘘~優しい闇~」(2022年)がある。しかもすべて主演だ。

 加えて、2019年にTBS「G線上のあなたと私」でも主演し、テレ東以外の局をすべて制覇している。まさに“令和の連ドラ女王”なのだが、その印象が強くないのは大ヒット作がないためだろう。出演実績は申し分ないので、あとは数字だけなのだ。

 出演本数のトップが波瑠というのは、実に意外な結果といえるかもしれない。彼女を含め、今回ランクインした8人中5人が朝ドラ主演、3人は妹役と友人役、男性主演の朝ドラでのヒロインである。この8人に続く存在も“朝ドラ経験者”になる可能性が高いのではないだろうか。

上杉純也

デイリー新潮編集部

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