世界にあきれられた2026年名古屋アジア大会 「IOCに愛想を尽かされ、冬季五輪も札幌以外に」
2026年にアジア大会を開催する愛知県が、競泳と飛び込み、馬術を東京の会場で行うと発表した。
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3月には、選手村の整備を取りやめ、ホテルなど既存の宿泊施設を活用すると表明していたこの大会。いったい何が起きているのか。
「そもそも選手村は、五輪やアジア大会など国際総合競技大会で必ず設置されるもの。共催者のアジア・オリンピック評議会も『初の事態』と困惑しています」
と語る全国紙記者いわく、
「他競技の選手らと交流を深めることができる、いわば五輪精神そのものの施設で、選手も滞在を楽しみにしている。それがなければ世界選手権と代わり映えしないわけで、選手からひんしゅくを買うのは避けられない」
大会の開催経費は当初総額850億円を見込み、県が400億円、名古屋市が200億円を負担し、残りをチケット販売やスポンサーの協賛金で賄うはずだった。ところが、昨今の物価高により、当初300億円とされた選手村建設費が600億円に倍増したため、建設を断念したという。
「醜態を世界にさらしていいのか…」
競泳の会場変更も事情は同じ。元々は名古屋市内のプールを使うはずが、バリアフリー対応などの改修で約174億円の追加費用が発生するため、お手上げに。
「競泳は、陸上と並び大会の基幹となる競技。しかも、日本人のメダルの可能性が低い陸上と比べ、競泳はメダルラッシュが期待でき、盛り上がりは必至なのに」
と先の記者。実際、18年のジャカルタ大会では、6冠を達成した池江璃花子が大会MVPに輝いている。
「もはやアジア大会でもなければ、愛知・名古屋大会でもない。そんな醜態を世界にさらしていいのでしょうか」(同)
本来は、スポンサーさえ集まれば、不足分を協賛金で補えるはずだった。が、
「東京五輪汚職事件によるイメージダウンで、思うように集まらなくて……」
と日本オリンピック委員会(JOC)関係者が嘆く。そう、諸悪の根源は、あの“汚職・談合”だったのだ。
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