【藤圭子】突然の死から10年 「暗いさみしいうたが好きです」デビュー当時、記者にこう答えた彼女の心の闇に迫る
様々なジャンルの人たちが人生の幕引きを前に抱いた諦念、無常観を探る連載「メメント・モリな人たち」。第2回で取り上げるのは、今から10年前、衝撃の自殺を遂げた歌手・藤圭子(1951~2013)。かつて取材に「暗い淋しい歌が好きです」と語り、人の悲しみや孤独に寄り添った歌でヒットを重ねた彼女の人生とは――日本で唯一「大衆文化担当」の肩書を持つ朝日新聞編集委員の小泉信一さんが迫ります。
子どものころ、あの歌声を聴いて、「なんて悲しいんだろう」と思った。...