【陸自・小銃発射事件】採用試験で行われるYG性格検査 たとえ犯人のような男でも今の自衛隊は受け入れざるを得ない事情
難しい「抜本的改革」
浜田靖一防衛相は14日、記者団の取材に応じ、原因究明と再発防止を指示したことを明らかにした。
「自衛隊は超体育会系の組織ですから、依然、パワハラやセクハラも発生しています。こちらの対策には力を入れてほしいですし、現実的な防止策も考えられるでしょう。しかし、今回の事件は少し違うのではないでしょうか。新隊員教育を見直すと言っても、これまで99・999%は健全に機能してきたのです。建前上、原因究明と再発防止を明言する必要はあります。とはいえ、幹部も現場の責任者も『見直すと言っても、何から見直せばいいんだ』と頭を抱えているはずです」(同・関係者)
いや、正確に言えば、抜本的な解決策は存在する。だが、その実施は難しいという。
「応募時に思想信条を調査し、既往歴や服薬状況を調べることができれば、今回の犯人のようなタイプの入隊を阻止することができるかもしれません。しかし、今は親の職業すら調査できない時代ですから、実施は無理でしょう。射撃訓練だって教官は防弾チョッキだけでなく拳銃も携帯し、常にそれを誇示して制圧の姿勢を見せればいいのかもしれませんが、やはり現実的ではないでしょう。捜査の進展が待たれますが、報道を見る限り、今回の事件は例外中の例外ではないでしょうか。素質も適応力もない男が何かの間違いで陸上自衛隊の門を叩いてしまったと信じたいです」(同・関係者)
註1:死亡の52歳、胸に2発被弾 逮捕の候補生、狙ったか 他の2人は1発ずつ・陸自小銃発砲(時事通信:6月15日)
註2:陸自射撃場発砲事件 逮捕の候補生 連射ではなく1発ずつ4発発射(NHK NEWS WEB:6月15日)