【陸自・小銃発射事件】採用試験で行われるYG性格検査 たとえ犯人のような男でも今の自衛隊は受け入れざるを得ない事情

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陸自の銃管理は世界一

 共同通信は14日、「教官に叱られたと自衛官候補生 小銃発射、事件前のトラブル捜査」の記事を配信、YAHOO!ニュースのトピックスに転載された。「叱られたので撃った」という驚きの供述に、コメント欄には専門家も投稿を行った。

 その中で新潟青陵大学大学の碓井真史教授は《一般企業でも、少し叱ったら新入社員がガタガタと震え出したといった話も聞きます》と指摘。

《通常の子供若者は、叱ってくれる先生の行動を理解できるのですが、「先生は僕のことが嫌いだから叱る」と歪んだ認知を持ってしまう子もいます。叱られる恐怖が攻撃へ向かうこともあります》

 自衛隊の関係者は「銃の取り扱いの厳格さでは、陸上自衛隊が世界一です。なのに、こんな事件が起きるとは……」と驚く。

「陸自では的のことを『てき』と呼びますが、小銃の銃口を的以外に向けただけで厳しく叱責されます。今回のような前期教育の場合、的までの距離は200メートルです。射手が伏せ撃ちの姿勢を取ると、隣に射撃係がマンツーマンでつきます。その背後には射手数名の様子を見る射撃係が立ち、射撃係の背後には射手全員に指示を出す射撃係幹部が立ちます。さらに射場の左右に安全係が2名待機しますので、いわば4重の安全管理を敷いているのです」

性格検査の実施

 しかし、朝日新聞の報道が事実なら、逮捕された男は射場ではなく、待機場所で勝手に小銃に弾を込めたことになる。

 読売新聞オンラインも6月16日、「勝手に実弾を装填、『動くな』と制止の3曹に発砲…『1曹を狙った』」の記事を配信し、待機場所で弾を込めた可能性について言及した。

《陸自によると、射撃訓練では暴発などを防ぐため、自分の順番が回ってきて射撃位置に入った際に弾倉を装填することになっている。だが、捜査関係者によると、男は、他の候補生の射撃が終わるのを後方で待機していた際、実弾の入った弾倉を小銃に装填し始めた》

 全国の地方紙は共同通信の記事「陸自小銃発射 指示外行動『あり得ない』 規則通りか、疑念の声も」を掲載した。

 この記事も《本来の射撃位置に着く前に銃撃した》可能性があると伝えた。事実なら規則に違反している可能性がある。陸自内部でも安全管理に問題があったのではないかと疑問の声が出ているという。

《「多くの隊員の目がある中、勝手に弾倉を装填したら『何やってんだ』となるはずだ」と指摘するのは別の幹部。「射座に着く前の銃撃だとしたら」と断った上で「全員がよほど緊張感なく訓練していたのか、安全管理に何らかの問題があったとしか考えられない。不思議で仕方がない」と話した》

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