最下位、観客減、移転問題…藤浪晋太郎が苦境のアスレチックスでファンから大注目されている理由

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新球場のマウンドに立てるのか

 ハリウッド映画「メジャーリーグ」(1989年)が思い出される。弱小球団の女性オーナーが、年間観客動員数が80万人を割れば他地域に移転できることを知り、メチャクチャな選手補強をし、故意に負けようとしていた。それにカチンときた選手たちが奮起し、プレーオフ進出を果たす、というストーリーだった。

 今回のアスレチックスの移転問題では、映画での選手、球団、地元の役どころなどは異なる。だが、映画では球速はベラボーに速いが、ノーコンで使い物にならないピッチャーのリッキー(チャーリー・シーン)がキーマンになっていた。「VS大谷」で球場を満員にしてくれると期待されていた藤浪と重なってくるから不思議だ。

「今後も藤浪をオープナーの先発で使っていくとも伝えられています。オープナーとは平たく言えば、ローテーションの谷間など先発投手がいないとき、リリーフ投手を総動員させて戦う戦法です。短いイニングだったら、藤浪でも先発が務まるのではないか、と。移転問題以外で話題を集めるのは藤浪くらいでしょうから」(メジャー担当記者)

 アスレチックスはラスベガスの自治体と協力して、27年の新球場開業を目指す。現球場とのリース契約は来季までとし、25、26年は近郊のマイナー球場で公式戦を行うことになりそうだと。

 新球場の建設費は15億ドル(約2090億円)とされるが、ネバタ州の各自治体も「メジャーリーグ観戦=新事業」と捉え、あわせて5億ドル以上の協力を検討しているそうだ。その新球場のマウンドに藤浪が立てるかどうかは今のところ全く分からないが、リッキーはメガネをかけることでノーコンを克服した。果たして藤浪は……。

デイリー新潮編集部

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