専門医が教える「血液を正しくコントロールするための食品」 長生きのためにすべき自助努力

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血液の働きが正しくコントロールされるための食品とは

 我々の体内で生成されている血液。その源はもちろん毎日の食事だ。東丸名誉教授は「血液を正しくコントロールするための食品」として以下を推奨する。

【血液を作り働かせるための食品】

〇血液を安定して働かせる食品
牛肉、豚肉、鶏レバー、アサリ、カキ、マグロの赤身、カツオ、卵黄、ひじき、ホウレンソウ、小松菜、菜の花、パセリ、干しプラム、レーズンなど

〇血液を作る作用があり原料の鉄分の吸収も高める食品
貝類、レバー、魚、牛肉、卵、牛乳、ホウレンソウの緑黄色野菜、果物、豆類、納豆、エビ、アボカドなど

「生活習慣に食事……気をつけるものが多すぎる」と感じるだろうか。しかし、東丸名誉教授は、こうした気配りこそ「人間がすべき自助努力である」と語る。

「自然界をみてください。草木も成長に必要な部分は残り、要らないものは枯れる。動物の場合は、動けなくなると死んでしまう。この自然界では、成長や動きのない生物は消え去るようになっているのです。これは人間も同じです。加齢に従って身体活動性は鈍くなりますが、それでも『生きている間は動き活動をしてください』と申し上げたい。

 医学の進歩のおかげで、ある程度命を保つことはできます。でも生きがいのある長寿を全うするには、運動や身体(頭脳)活動などの体力維持のための自助努力が必要になります。怪我や病気などで身体障害があっても、体力があれば十分に運動や活動はできます」

 体重が数トンあるゾウでも、高齢や歯の摩耗(擦り切れ、物が噛めなくなる)を体感すると死期を悟り、本能的に“ゾウの墓場”へ向かう。トラやライオンもまた同じ。年老いて死期を感じると狩りを止め、地面に横たわり生命の終わりを静かに待つ。

「健康な長寿を願うなら、高齢を迎えてもそうなってはいけません。歯が衰えた高齢者は食事摂取量が不十分になり、食事の意欲自体が低下しがちです。栄養吸収が悪くなることで、血液を作るために欠かせない鉄分やビタミンB12は簡単に欠乏します 。

 すると血液の循環や働きに支障をきたし、身体と頭脳の活動力が落ちてきます。これが他の病気を招く要因になり、寿命を縮めてしまう。身体活動力が失われた寝たきりになりかねません。そうならないために、栄養バランスを常に考えるなど、健康寿命を延ばすための自助努力を続けることが大切です」

取材・文/段勲(ジャーナリスト)

デイリー新潮編集部

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