講談社『週刊現代』で“パワハラ騒動” 新編集長就任で部員4名が「出社拒否」に労働組合も動き始めた

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一部謝罪するも、うやむやなまま

“ボイコット”を続けている4名の社員に対しては、残された部員のほとんどが同情的だという。

「彼らは個人的な思いだけでなく、会社に気づいて欲しいという思いで行動を起こしていることを、他の社員もわかっているからです。残った部員たちは6月1日、編集長にどうするのかと問いただしましたが、過去の言動について一部謝罪があったものの納得のいく説明はありませんでした。翌日には担当役員が同席する会議が開かれ、責任を追及したといいます。ただ、役員からも事態の混乱を招いたことについての謝罪があったものの、具体的な対応策は示されなかった。部員側から『ひとまず1、2週、休刊してはどうか』という提案もあったのですが却下。結局、うやむやにされたまま新体制がスタートしてしまったのです」(同前)

 また別の社員は、前出の“スカスカ”表紙にも、この役員の意向が働いていると見ている。

「今回の人事を強行した役員は過去に2度、同誌の編集長を務めた経験があり、彼にとって『週刊現代』は人生そのものと言っても過言ではない。社員の反対を押し切って強引に元編集長を再登板させたのは、なんとしても売上を回復したかったからでしょう。表紙にグラビア写真を一切掲載せず、余白が目立つ表紙にしたのも、雑誌の印象を新たにし、『週刊現代』の再浮上を狙ったものだったようです」

 いま残された部員たちは、閑散とした重苦しい編集部で、やるせない思いを抱えながら次号の制作を進めているという。

労働組合も動き出した

 この事態を受け、労働組合も動き出した。6月上旬、職場の代表者から構成される代議員会を非常召集し、対応を話し合った。

「執行部は、今回の人事はハラスメントを助長しているに等しいと憤っています。担当役員に権力が集中しすぎていることも問題視しており、近く会社に対して何らかのかたちで是正を求める予定です」(組合関係者)

 講談社広報室に今回の騒動について書面で聞いたところ、

「現在、ご指摘にあるような休職者は出ておりません。個別の社員のプライバシーにもかかわることであり、これ以上はお答えできません。職場環境に問題があったことは認識しており、社員が安心して働ける場を提供できるように努めていくことに変わりはありません。」

 との回答だった。

 老舗週刊誌で起きた“若手編集者の反乱”は、収まりそうな気配がない。

デイリー新潮編集部

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