「陛下は愛妻家で大変な子煩悩」 天皇陛下のご学友・乃万暢敏氏が明かす両陛下「夫婦げんか」解決法

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重圧をパワーに

 そうした生活にあって支えになっていたのは、やはり愛子さまでしょう。とりわけ母親と娘は、年齢差がありながらも互いに波が連動します。母の感情が好転すれば娘も上向きになり、逆もまたしかり。いわば“同期”してしまい、実際に愛子さまが不登校だった時期は、雅子さまも非常に落ち込んでいらっしゃいました。

 それでも雅子さまは、皇后になられる日が刻一刻と近づく中、ストレスを感じるのではなく、逆にその状況をアグレッシブなパワーへと転じられたことで現在のご活躍に至ります。これが雅子さまの持ち味ではないでしょうか。

 愛子さまが生まれた後の会見で雅子さまが流された涙は、2019年11月の「御即位をお祝いする国民祭典」の際に二重橋の上で見せられた涙に通じるものがあります。重圧を乗り越え、やり遂げたという達成感。陛下が仰った「一生お守りします」との言葉は、今もしっかりと生きているわけです。

乃万暢敏(のまのぶとし)
1959年生まれ。評論家。学習院初等科より中等科、高等科を経て、同大学文学部卒業。陛下の幼少期からのご学友で、現在も家族ぐるみでの親交を続けている。 公式HP「評論家 乃万暢敏」(https://noma-office.jp) YouTube「評論家 乃万暢敏チャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCEcAs-nkKXGn7583rVjwJqw/featured)

週刊新潮 2023年6月15日号掲載

特集「“激動の”連続 『天皇皇后』 苦難を乗り越えた『ご成婚30周年』私はこう見た」より

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