「寺の土地が岸田家に奪われた」近隣住職が告白 岸田総理の自宅に土地不法占拠疑惑

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紛争を避けたいという意図か

 一連の手続きに瑕疵(かし)はないのか。不動産に詳しい弁護士によれば、

「他人の土地を勝手に占有したとしても、20年たつと時効取得といって、所有権が認められることになります。となると、所有権を獲得した企業側は賠償金を払う必要もありません。今回、金銭を払ったということは相手方に騒がれないよう、紛争を避けたいという意図があったのでしょう」

 つまりもともとは“不法占拠”。他人の解決金で口封じした、ということになる。しかも、不法占拠に及んだのは一般人ではなく、公人中の公人である政治家であり、現総理大臣の一族である。まさか実効支配を続ければ、土地は奪えるとでも思っているのか。北方領土や竹島を不法占拠するかの国々と同じ論理と言われても仕方あるまい。

 当の岸田総理は12年に発足した安倍晋三内閣で外相に、党内では宏池会会長に就任している。土地トラブルが収まったのは総理への道を歩み始めたまさにその頃。ツネイシが岸田家を助けたのにも、相応の理由があった。宮沢家と神原家に太いつながりがあったことは前述したが、岸田家とも抜き差しならぬ関係があったのだ。

岸田家と神原家

「神原家一族はミーハーで、偉い政治家が大好きなんですよ」

 とは神原一族をよく知る関係者。

「一族は周囲に岸田家とのつながりを自慢していて、前回の総裁選では一族の一人が“岸田さんに決まりだろう”と選挙前から、総裁に選ばれると確信している風でした。岸田家とのパイプをビジネスにつなげている人もいます。ツネイシの現社長の姉、末松弥奈子(みなこ)さんのことです」

 末松氏は05年、ホリエモンこと堀江貴文氏が衆院選で広島6区から出馬した際、支援に奔走し、メディアに取り上げられたこともある。

 現在はツネイシから独立し、情報産業に進出。17年、英字新聞のジャパンタイムズの代表に就任した。

「タイムズが昨年、創刊125周年記念で作った特装本に総理が祝辞を寄せています。この祝辞は神原家のつながりもあって、総理に頼んだと聞きました」(同)

 特装本にはこうある。

〈ジャパンタイムズの今後益々の御発展を祈念し、私の祝辞といたします〉

 自身の土地トラブルを解決してもらった一族へ結果的に“返礼”として祝辞を寄せたというわけだろうか。

 当のジャパンタイムズは、

「これまでも(中略)総理大臣や総理大臣経験者にご登壇いただいたこともあり、その経緯で依頼しました」

 と、回答。かたや、一連の経緯について、岸田事務所は、

「現在承知している者がおりません」

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