猿之助事件でまたもや延期…呪われた映画「緊取」の内容は? 「事件を予見していたかのよう」

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 猿之助に対する“捜査の包囲網”が日に日に狭まる中で、出演映画「緊急取調室 THE FINAL」の公開延期が決定した。お蔵入りの危機すらささやかれるストーリーの中身とは。

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 映画は今月16日に公開される予定だったが、1日、延期が決まった。スポーツ紙の芸能デスクが言う。

「『緊急取調室』は2014年に始まったテレビシリーズの映画版で、シリーズ完結作です。今作の撮影は昨年5月下旬から7月にかけて行われており、本来ならもう少し早い時期での公開を予定していたのに、昨年7月の安倍総理銃撃事件を受けて延期になった経緯がある。つまり、本作が公開延期になるのは今回で2回目なのです」

 どうにも呪われた作品と言うほかないが、その幻となりそうなストーリーをざっとかいつまんでみると……、

〈超大型台風が連続発生し、国家を揺るがす非常事態に陥った最中、内閣総理大臣(市川猿之助)がテロリスト(佐々木蔵之介)に襲撃される事件が発生。緊急事案対応取調班(キントリ)の捜査員(天海祐希)らがテロリストの聴取を開始するも、犯行動機は語られぬまま。しかも“取調室に総理大臣を連れて来い”と要求を繰り返す。取り調べが行き詰まる中、総理に“ある疑惑”が浮かび上がる〉

「最も被害額が少なくなるとすれば…」

 映画業界のさる関係者が補足する。

「疑惑とは、総理が大学生時代にヨット部で起こしたある重大犯罪に関するものです。テロリストは総理のヨット部の仲間で、当時の一部始終を知る者だった。彼は総理に“真実”を語らせるためにテロを起こした、という設定なのです」

 映画の終盤で、天海演じる捜査員は総理と取調室で対峙する。

「その総理の役を猿之助が演じるなんて、今回の事件と当局とのせめぎ合いをあたかも予見していたかのようです」

 現在、水面下で映画の再撮影の条件が話し合われているそうで、

「最も被害額が少なくなるとすれば、総理役に代わりを立てて再撮影を行うというものです。ただ、総理は準主役級のためほとんどの場面に映り込んでいる。ですから再撮影するにしても、ほかの役柄の俳優とのスケジュールの調整が必要で、これが難しい。そこで丸ごと脚本を作り直し、一から新しい作品を撮影するという案まで浮上しています」

 シリーズの完結も先延ばし。迷惑を被った被害は甚大と言うほかない。

週刊新潮 2023年6月15日号掲載

特集「『猿之助』vs.『警視庁』 『自殺幇助で逮捕』後に『未成年性加害』捜査」より

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