大人気「晴海フラッグ」 “一人で20部屋買った”とされる中国人が明かした「マンション爆買い」の真相と「“晴海バブル”崩壊」のタイミング
中国人に人気の理由
なぜ、そんなに買ったのかと問うと、こう答えた。
「投資対象として“旨味”があるからですよ。晴海フラッグの資産価値は今後もまだ上がるので、ドルや株を買うよりも(投資対象として)今のところ安全で手堅い。何といっても都心の他の物件と比べ、坪単価で100万円程度安くなるケースもあるなど“割安感”が最大の魅力です」(A氏)
晴海フラッグが人気となったのは周辺相場と比べて2~3割程度安い価格帯にあるが、その理由として、都有地だった土地を東京都が民間事業者に安く卸したことが挙げられる。晴海地区の再開発事業が公的な性格を帯びることになった事情でもあるが、中国人には単なる「底値買い」のチャンスと映ったようだ。
「もちろん20部屋すべてを自分で使うつもりはなく、抽選に漏れるなどした中国人の仲間に又貸しするそうです。他にも、お世話になった中国在住の知人や仕事関係者にプレゼントする部屋も“幾つかある”と言っていた。知人らが日本に遊びに来た時、ホテル代わりに使ってもらうのだとか。最上階の部屋だけはセカンドハウスとして自分で利用すると話していた。実は彼以外にも晴海フラッグを買った中国人は多くいて、大抵は上層階を押さえている。割安さに加え、“団地っぽい”ところが中国人には人気で、“集団生活”に郷愁のようなものを抱く同胞は少なくありません」(A氏)
晴海フラッグの完成時の居住者数は約1万2000人。敷地内にはスーパーや大型商業施設のほか、保育施設や小中学校、介護施設などもつくられる予定だ。晴海フラッグから出ることなく「生活が完結」するコンパクトシティ構想が、意外にも中国人にウケているという。
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