NHKの不適切「9億円予算」でわかったBSの迷走 改革の目玉で1波削減 だったら受信料も下げろの声

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地上2波、衛星4波、ラジオ3波

「衛星放送が始まったのは1984年。当初は山間地域や離島地域など地上波が届きにくい難視聴地域を補完することが目的でした。衛星第1(BS1)で総合を、衛星第2(BS2)でEテレを放送するため、2波が必要とされました。ところが、実用放送衛星『ゆり2号a』の不調でBS1のみでスタートし、その後、別の放送衛星を打ち上げて2波での放送となりました」

 地上波を補う放送なので、もちろん無料だった。

「87年には地上波の補完はBS2のみとなり、BS1では独自の番組を放送するようになりました。そして89年8月から、衛星放送も受信料を取るようになったのです」

 NHKはこの年の事業収入を、前年比400億円増の3914億円と計上した。以来、衛星契約は右肩上がりで増え、それと比例するようにNHKの予算も膨らんでいった。2018年の受信料収入は7122億円と過去最高を記録している。

「その間、NHKの衛星放送には、ハイビジョンのBShiもありました(2011年に終了)。現在は衛星放送だけで、BS1、BSプレミアム、BS4K、BS8Kと4波もあります。これができたのは、もちろん莫大な受信料収入のおかげです。BSでしか楽しめないドキュメンタリーやスポーツ中継、地上波では放送しにくい硬派なドラマなど、見所のある番組もありますが、泥縄式にチャンネルを増やしてきたせいで再放送も少なくありません」

 NHKは衛星4波以外にも、地上波では総合とEテレ、ラジオでは第1、第2、そしてFMも持っている。今年12月には2K衛星放送のBS1とBSプレミアムが統合されることが発表されている。チャンネルをむやみに増やした結果がこれである。

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