上白石姉妹“成功の秘密” 萌音と萌歌はどこが似ていて、どこが違うのか
上白石萌音(25)、萌歌(23)姉妹の女優デビューから、それぞれ12年、11年が過ぎた。兄弟俳優、姉妹女優が揃って活躍するのは簡単なことではないが、上白石姉妹はともに主演級で売れっ子。成功の理由を考え、今後を占う。
姉妹共演しない、同時期に連ドラに出ない
上白石姉妹が成功した背景には、マネージメントのうまさもある。萌音も萌歌もキャリアが長くなってきたものの、女優としての共演作は映画「羊と鋼の森」(2018年)しかない。
主演の山﨑賢人(28)が調律師を、2人はピアニストの姉妹を演じた。ドラマでの共演オファーは受けていない。「姉妹共演」という話題性で売るつもりがないのだろう。
姉妹が連続ドラマに出演する時期も同じにしない。姉妹で同時期に連ドラに出演すると、どうしても重ね合わせて見られがちだし、視聴率面などで比較されてしまう。「姉妹対決」などと捉える向きも出てくる。プラスよりマイナスが大きい。
だから今年は、萌歌が冬ドラマ「警視庁アウトサイダー」(テレビ朝日)に続けて、現在放送中の春ドラマ「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」(TBS)に出演しているので、萌音は連ドラにレギュラーで出ていない。
今年の萌音のドラマ出演は、冬ドラマ「探偵ロマンス」(NHK)と同「忍者に結婚は難しい」(フジテレビ)へのゲスト出演のみ。姉妹で同時期に連ドラに出ない戦略はこれまで通りだ。
昨年は萌歌が春ドラマ「金田一少年の事件簿」(日本テレビ)と上期の連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」(NHK)に出演。萌音も「記憶捜査~新宿東署事件ファイル~シーズン3」(テレビ東京)に出たが、秋ドラマなので放送時期は重なっていない。
2021年もそう。萌音が冬ドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS)と大河ドラマ「青天を衝け」(NHK)、下期の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(同)と出ずっぱりだった一方、萌歌は地上波の連ドラに出演していない。同じ東宝芸能に所属しているから、こんな調整も可能になる。
連ドラに1本しか出なかった昨年の萌音が何をしていたかというと、舞台「千と千尋の神隠し」の主演。橋本環奈(24)とのダブルキャストで、主人公の千尋役を演じた。本人は「舞台もやりたい」と口にしてきたし、東宝創立90周年記念作品なので、断るはずのない仕事だった。
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