猿之助事件に専門家は「この量の薬では死ねないはず」 未成年者への性加害疑惑も新たに浮上

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「証拠隠滅とも受け取られかねない」

 前出の捜査関係者も、

「捜査1課の刑事たちの間からは“猿之助の覚悟”に疑問を呈する声が上がっています。というのも、猿之助が服用した薬の量が高齢の親とせいぜい同等か、それよりも少ない量だった可能性があるからです」

 加えて、こうも言う。

「人間はそもそも本気で首を吊れば、ほぼ確実に死に至れます。ところが、猿之助は即死につながる定型的縊首(いしゅ)、つまり体を完全に宙に浮かせて首を吊る行為には及んでいない。非定型的縊首を試みた。具体的にはお尻が床に接地した状態で首を吊りましたが、それでも死を遂げぬ状態で発見されている。その点からも“本気度”がうかがえないのです」

 さらに、と続ける。

「両親から取り外したビニール袋について“捨てた”とも供述していますが、なぜ一家心中しようとする人間が、心中に使った道具を捨てる必要があったのか。証拠隠滅とも受け取られかねない」

 要するに、現場の状況や供述に不自然かつ曖昧な点が多々あり、自殺ほう助で済むのか真相を見極めるため、強制捜査で調べるしかないというのである。

 以上の状況を踏まえて警視庁は、事件の背景の解明に強い意欲を見せている。

「女性誌一誌が性加害の疑惑を報じたというだけで、一家心中に追い詰められるとは思えない。なので家族会議を経て自殺を図った当夜から翌日までの時間のみを切り取って捜査するだけでは済ませず、そこに至るまでの原因、背景事情、流れをすべて解明しようとしています」(同)

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