首位「岡田阪神」 優勝のカギは非情采配 ノイジーの扱いが吉と出るか凶と出るか
鬼に徹した非情采配を
くり返すが、ノイジーに再びチャンスを与えたのは温情だろう。チーム関係者によれば、岡田監督が獲得リストに挙げられた新外国人選手の映像データを見たのは、昨秋キャンプ中とのこと。「これは!」と岡田監督を唸らせるスラッガーはいなかったが、「右方向に打てる」ということでノイジーが選ばれたそうだ。
「当初、野手の獲得はノイジー一人だったんです。すると、岡田監督が『孤立させてしまう。もう一人獲ってくれ』とお願いし、ミエセス(27)の獲得も決まったんです。ノイジーには冷たいことを言っているようですが、けっこう気を遣っていますよ」(チーム関係者)
僅か1日でスタメンに戻したのは、岡田監督が「疎外感を与えてはならない」と思ったからだろう。
「いや、6~7月は厳しい展開になりそうです。村上頌樹(24)に勢いがなくなりました。昨季まで2年連続最多勝だった青柳晃洋(29)がファームで苦しんでいます。西勇輝(32)の調子も上がってきません」(前出・在阪メディア関係者)
楽天にサヨナラ負けを喫した湯浅にしても、そうだ。引き分けに終わった5日の千葉ロッテ戦では延長12回の最後のマウンドに上がったが、いきなりヒット2本を打たれ、ピンチに立たされた。ゼロには抑えたものの、「球威が戻ってきていない」というのが周囲の一致した意見である。
長いペナントで6~7月は投手陣の疲労が隠せなくなる時期とも言われている。
青柳らの復調が必須だが、岡田監督としては打線でカバーしていきたいとも考えている。早く「貯金20」に到達し、ライバル球団をガツンと叩いてしまいたいが、そのためには「鬼に徹した非情采配」を見せなければならない。
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