研修生応募者がついにゼロの異常事態 文楽は“令和の危機”を乗り越えられるのか

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応募者ゼロは初めて

 人形浄瑠璃文楽(以下「文楽」)は、江戸時代前期の1684年、大阪ではじまった。一体の「人形」を3人で遣い、「太夫」(語り)、「三味線」(音楽)とともに同時進行する。世界でもまれなスタイルの人形劇で、ユネスコ無形文化遺産に指定されている。

 歌舞伎化された演目も多い。「仮名手本忠臣蔵」「義経千本櫻」といった人気舞台は、もともと文楽がオリジナルである。

 その文楽に危機が迫っている。技芸員(演技・演奏者)を育成する「養成所」の研修生が、今年度、応募者ゼロだったのだ。...

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