リブゴルフがPGAツアーとの統合に合意も“消滅の危機?” ノーマンCEOに悲劇の予感

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収益化は上手くいかず

 リブゴルフを立ち上げる段階で、ノーマンは不可欠な存在だったはずだ。しかし、初年度となる昨年、年間8試合を無事に開催し、2年目を迎えている今年の初めごろからは、「ノーマンの位置づけが低下している」という噂が聞こえてくるようになった。

 リブゴルフの収益化を図り、PIFへ還元していくことは、ノーマンCEOに科せられたビジネス上の最大の課題のはずである。

 しかし、テレビ中継の体制整備に苦しみ、なんとか米CWネットワークと契約を結んだものの、期待していたような莫大な放映権料は得られてはいない。視聴率もまるで上がらず、YouTube中継を再開して有料化するなどのプランを発表したが、それが莫大な収益につながるかどうかは疑問である。

 リブゴルフの12チームそれぞれをフランチャイズ化するプロジェクトも、2年目の今年から実施されている。だが、そこからも目ぼしいサクセスストーリーは聞こえてこず、最近は米メディアの間で「ノーマンがおとなしくなった」「ノーマンの存在感が薄まっている」と言われていた。

 ノーマンCEOを筆頭とするリブゴルフの体制が「傀儡政権だ」という噂は以前からあった。CEOとは名ばかりでノーマンには何の決定権も与えられておらず、実質的にコトを決めて動かしているのはサウジ側の人物だと言われていた。

 そんな中、PIFのルマイヤン会長は、リブゴルフのビジネスとしての成長を見限り、リブゴルフからPGAツアーへ「乗り換えた」と見る向きが欧米ゴルフ界にはすでにあった。

 そしてPGAツアーのモナハン会長は「リブゴルフとの緊張関係を続けるより、歩み寄ったほうがゴルフの将来のためになる」と考え、。そして彼が取った行動は、リブゴルフの上に座しているPIFへ直接歩み寄るというものだった。

 つまり、これまでは「PGA & DPワールドツアー」が「PIFの傘の下にあるリブゴルフ」と対立していたが、モナハン会長がPIFのルマイヤン会長に歩み寄ったことで、「PGA & DPワールドツアー」の上にPIFが座することになったわけだ。

 そしてPIFは、収益化にもたついているノーマンとリブゴルフを「キックアウトするのでは?」「リブゴルフは消滅するのでは?」という見方が一気に広まった。

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