【渥美清の生き方】遺言は「骨にしてから世間にお知らせしろ」 「明日はいよいよ撮るんだね。僕はつらい」亡くなる直前の様子を関係者が証言

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 様々なジャンルの人物たちが、人生の幕引きを前に抱いた諦念、無常観を探る連載「メメント・モリな人たち」。第1回で取り上げている俳優・渥美清(1928~1996)は、近しいスタッフや共演者に何も告げずに逝きました。国民的名優が家族に残した遺言は何だったのか。「寅さん記者」として知られ、日本で唯一「大衆文化担当記者」の肩書を持つ朝日新聞編集委員・小泉信一さんが迫ります。

 1969(昭和44)年に始まった映画「男はつらいよ」シリーズも、1996(平成8)年に公開されたシリーズ第48作「男はつらいよ 寅次郎紅の花」で一つの区切りを迎える(その後、2作が制作され、第50作で最後となった)。...

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