岸田首相「長男切り」 周辺や家族がかばう中、アドバイスした「意外な人物」と「解散」の関係

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翔太郎氏のクビはすぐに切るべき

「前政権からのスタッフ横滑りの有無に賛否はあれど、あれだけ国政選挙に連戦連勝した政権の司令塔として活躍した勝負勘のようなものは得難いですから、今井氏を政権に取り込んだのは悪くない選択だったと思います」(同)

 今井氏は今回、嶋田氏に対してこんな風に話したという。

「翔太郎氏のクビはすぐに切るべきだ。いつも言っているように、解散を打ちづらい環境を放置しておくべきではない」

 先のデスクの解説によると、

「今井氏としては、官邸のスタッフたるもの、常に“いつ解散があっても良いように”態勢を整えておかなければならないというのが持論とのこと。首相が処分を決断できず、それを長引かせることで世論は反発し、首相が解散を打ちづらくなることを想定していたのでしょう。まぁこれくらいは誰でも考えることですが、これを今井氏が言っているということに意味があるわけです。とにかく長期政権を支えた実績があるのですから。そのアドバイスを嶋田氏が首相に伝え、首相もこれを受け入れたというのが真相のようです」

 誰かが言わなければいけない「耳の痛い話」を口にしてくれたのが今井氏だったということなのだろう。

早期解散論者

 永田町では静かに解散の雰囲気が出てきているようだ。7月23日投開票などと、具体的な日程まで取り沙汰されつつある。

「実際にそうなるかは全くわかりませんが、少し前からそういう空気が出てきていることは事実です。自民党も情勢調査を行ったようですし。ただ、どうなんですかねぇ。4月の補選のことをみなさんもう忘れてしまっているかもしれませんが、少し間違えば4勝1敗の勝敗が逆になっていたかもしれないレベルの結果だったんですよ。政権側に順風が吹いているようには感じないんですよね」

 野党の中でも、特に警戒すべき対象となった維新の準備が整っていないこと、その維新と立憲とが揉めていてうまく棲み分けできていないことを理由にチャンスだとの声もあるのだが……。

「確かに野党候補が一本化できずに乱立するのは与党にとってチャンスでしょう。しかし、ちょっとした風が吹けば、むしろ準備ができていないフレッシュな候補の方に票が行ったりすることがありますからね。“準備が整っていないうちに奇襲作戦”はあまりあてにならないですよ」(同)

 ちなみに、今井氏は早めに解散すべしという早期解散論者なのだとか。それゆえの「更迭アドバイス」だったということになる。

デイリー新潮編集部

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