強欲インフレに不動産バブル崩壊の危機…危なすぎる欧州政治の行き着く先

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欧州のガス価格はなぜ急落したのか

 欧州連合(EU)統計局が6月1日に発表した5月のユーロ圏の消費者物価指数(HCPI)は、前年比6.1%上昇と4月の7%から鈍化した。

 高インフレは依然続いているものの、エネルギー価格は1.7%下落した。

 ロシアのウクライナ侵攻で高騰していた天然ガスの価格が、侵攻前の水準に戻ったことが反映された形だ。欧州の天然ガス指標のオランダTTFの翌月渡し物価格は1メガワット時当たり30ユーロを下回り、昨年8月に比べ9割超も安くなった。

 記録的な暖冬のおかげでガス不足が生じなかったことに加え、景気後退による需要の縮小が欧州のガス価格の急落をもたらした。...

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