自民に強気なのに維新に平身低頭の公明党 維新議員は「公明の推薦なんか“迷惑な話”」

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公明の推薦は「迷惑な話」

 とはいえ、もはや両党の力関係は明らか。マウントを取られた公明党は関西ですべての維新候補に推薦を出す案も提示したが、維新は突っぱねたとされる。

 維新の中堅議員が言う。

「黙っていても勝てるのに、公明の推薦なんか屁のツッパリにもならないよ。支持者から突き上げをくらうリスクが出てくる迷惑な話」

 なりふり構わぬ公明党の“抱きつき作戦”を、維新が袖にしまくるのはなぜか。

「ウチが大阪都構想に躍起だった時、公明党と創価学会の佐藤副会長は“協力する”と明言した。ところが2度の住民投票で、彼らはほとんど動かなかった。われわれはそれを忘れておらず、公明党への不信感はいまも根強く残っているんです」

 ともあれ、馬場代表ら執行部は公明党との融和路線も視野に入れているとも伝わる。強硬なのは吉村洋文府知事をはじめとする地元幹部や若手議員らで、「もはや公明党への配慮は不要」(同)と声高に“主戦論”を主張しているという。

 が、別の維新議員は言う。

「ウチに勢いがあるといっても、兵庫では大阪ほどの集票力は見込めません。実際、党内には“勝てるとは限らないから、兵庫の二つは公明に譲って貸しにすべきだ”との声もある。また、公明党は“各選挙区に2万の組織票がある”と、東京での選挙協力も匂わせますが、ウチにはまだ関西で地盤を強化する余地が残っている。東京の話は時期尚早です」

 梅雨と同時に政局が到来。

週刊新潮 2023年6月8日号掲載

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