【秋田・女性遺棄】マザー・テレサに憧れ平和活動をしていた女が「ヤクザの夫」のためにスコップを握るまで…父親は「頭がぐちゃぐちゃです」

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父親を直撃

 遺体が発見された翌日の5月10日、土岐容疑者の実家を訪ねると、憔悴しきった表情の父親が玄関先まで出てきた。

「メディアの人ですか。ちょっと話がわからないのでごめんなさい」

 そう言って扉を閉めようとするのを引き留め、話を聞いた。

――菜夏さんとは連絡を取っているんですか。

「いや、もう警察に確保されていると思う。ごめんなさい」

――大きな事件になって大変だと思いますが……。

「もう頭の中がぐちゃぐちゃで……、ごめんなさい、ほんと、ごめんなさい」

――菜夏さんと最後に連絡を取ったのは?

「わかんない。今年? わかんない。ごめんなさい」

――あの土地を菜夏さんが買ったことは知っていたんですか?

「知らない」

――死体遺棄事件に菜夏さんが関与したことについてお心当たりはありますか。

「全然ない。ほんと、ほんと、ごめんなさい」

 最後は懇願するように頭を下げて、玄関の扉は閉められた。突然起きた事態に混乱している様子だった。

 逮捕されたいま、マザー・テレサに憧れ、長崎へ向かった20代の自分をどう振り返っているのだろうか。

デイリー新潮編集部

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