【秋田・女性遺棄】マザー・テレサに憧れ平和活動をしていた女が「ヤクザの夫」のためにスコップを握るまで…父親は「頭がぐちゃぐちゃです」
なぜ秋田だったのか
目撃情報があった集団の一人と見られているのが、埼玉県さいたま市で出張リラクゼーション業を経営していた土岐菜夏容疑者である。
埼玉や東京に拠点がある無店舗型風俗店で働くために上京していた加藤さんは、21年6月末、埼玉県川口市内のホテルで、当時、土岐容疑者と婚姻関係にあった井上大輔容疑者と面会したのを最後に行方不明になった。
「警視庁は、加藤さんがホテルの室内で井上容疑者と一緒に薬物を摂取したことが原因で亡くなったと見ている。当初、遺体はコンクリート詰めにした上で川口市のレンタル倉庫に隠されたが、井上容疑者らは異臭がすることを心配して、秋田まで運んで埋める計画を立てた」(警視庁担当記者)
件の土地が土岐容疑者の名義で購入されたのは、加藤さんが行方不明になった半年後の12月のことである。なぜ犯行グループはこの土地を選んだのか。その理由は土岐容疑者にあった。彼女の実家は、ここから車で20分ほどの距離の秋田市内にあったのだ。
実家の近隣住民は、この数年の間に、土岐容疑者が井上容疑者とともに帰省している姿をたびたび目撃していた。
「4、5年くらい前から、ちょくちょく二人が車で来ているのを見かけましたよ。いつも秋田駅でレンタカーを借りてね。旦那はいかつい風体で、いつもトレパンみたいなラフな格好をしていたけれど、まさかヤクザ者だとは思わなかった。埼玉で飼っているという子犬もケージに入れて連れてきていた。今年も1月くらいに来ていた記憶があるけど、その時は菜夏ちゃん一人だったような気がする」
この住民の記憶は正しい。なぜなら井上容疑者は加藤さんの遺体を処理した後、覚醒剤関係の別件事件で逮捕され、網走刑務所で服役中だったからである。
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