【西麻布・超セレブ保育園トラブル】インターナショナルスクールは「玉石混淆の状況」 ダマされないための3つのチェックポイント
自治体の調査もチェック
たとえ認定を受けていても受けていなくても、スクール側が【1】ミッション・ステートメント(教育理念・行動指針)、【2】教育カリキュラム、【3】講師名簿──を開示しているかどうかをチェックするのも重要だ。
ミッション・ステートメントとは聞き慣れないが、ここでは京都外国語大学の公式サイトを見てみよう。
外国語学部の場合、まず大学の教育理念を《「国際社会の平和に貢献し、次世代を担うことのできる『人間力』豊かなリーダーの養成」》と紹介、次に学部の理念として「確かな日本語力と実践的な外国語運用力」など3項目を明記している。
「さらに、通学を検討しているのが保育園なら、自治体の調査結果は必ず調べてください。東京の場合、認可外保育園の立ち入り調査の結果は東京都のホームページで発表されますし、過去の結果も閲覧可能です。どんなに立派なミッション・ステートメントを掲げていても、施設が不潔だったり危険だったりしたら全く意味がありません」(同・村田氏)
信頼できないネット情報
教育機関として一定のレベルを担保しているスクールであればあるほど、親の“語学力”も求められるという。
「代表も担任も英語のネィティブで、日本語はそれほど上手ではないというケースも珍しくありません。その場合、もし教育方針などに疑問点があれば、たとえ片言の英語でもしっかりと意思を伝える必要があります。英語に苦手意識を持つお父さんやお母さんこそ、わが子をインターナショナルスクールに入れたいと思う傾向があります。ですが、お子さんをスクールに通わせる以上は、ご自身も英語を話す必要があると肝に銘じてください」(同・村田氏)
スクールの評判を調べようとインターネットを使う保護者もいる。特に昨今はスクールの名前を入力するだけで様々な評価や評判が表示される。
「スクールの口コミをまとめたサイトなどがありますが、やはりスクール側とトラブルを起こした教職員や不満の強い保護者が書き込むケースが目立ちます。偏った記述であることも珍しくありませんので、読み飛ばすくらいにしてください。一方で、お子さんを通わせようとしている保護者の方でも、インターナショナルスクールに関する初歩的な知識すらお持ちでないことがあります。これはもちろん問題です。事前に正しい情報をしっかりと把握することが大事です」(同・村田氏)
ちなみに、保育園などで正しいカリキュラムに基づいて早期の英語教育を受けると、英語力がアップするのは間違いないという。
しかし、公立であっても私立であっても、日本の小学校に進学するとやはり英語力は落ちてしまうのが一般的なようだ。
一方、海外の小学校や日本国内にあるインターナショナルスクールの小学校に通わせると、英語力はさらに上昇する。だが今度は、日本語の能力に影響が出る場合もある。
親としては非常に悩ましいというのがリアルな状況らしい。
註
◆「英語力を」保護者の需要に応え、インターナショナルスクール続々…公立校と掛け持ちも(読売新聞オンライン:1月11日)
◆日本のインターナショナルスクール 成り立ちさまざま、法的定義なく位置づけあいまい(朝日新聞GLOBE+:1月31日)