カンヌ脚本賞の坂元裕二氏 分岐点となった「Mother」(2010年)で考えるドラマ作品の特徴

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

 第76回カンヌ国際映画祭で、「怪物」(是枝裕和監督、6月2日全国公開)の坂元裕二氏(56)が脚本賞を受賞した。快挙だが、映像関係者で驚く人はいないだろう。坂元氏の脚本が国内最高峰であることは、誰もが認めているからだ。ところが、近年の坂元氏のドラマは不思議と視聴率が獲れない。どうしてなのか。

「怪物」は小学校での体罰事件を教師と子供、シングルマザーの視点から描いた作品。受賞を日本で知った坂元氏は、都内での記者会見で、「夢の中にいるような思いと、責任の重みを感じます」と語った。...

つづきを読む